10分で幸せ☆月曜「昼」の恋愛小説~森川朔椰~

Posted on 2017/12/18 by おうちカフェスタイルマガジン

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3年目のXmas



浩太と付き合いだして3年。私のクリスマス受難も3年。だって、浩太はパティシエなんだもん。
パティシエの彼女は、恋人との甘いクリスマスを望むのは無理。

クリスマスどころか……浩太は11月から準備に忙しくて、ゆっくり逢うことも出来ない。

睡眠時間を削って頑張っている浩太に、ワガママは言えないしね。

きっと全国のパティシエの彼女たちは、皆、クリスマスをどうやり過ごすか、毎年頭を悩ませていると思う。

私も毎年、クリスマスの過ごし方を工夫してきた。

浩太と出逢って最初のクリスマス、もちろん、忙しくて逢えなかった。

「ごめん、朱音この埋め合わせは必ずするから‼︎」
「寂しいけどしかたがないよね……」
「そのかわり……時間が出来たら、私だけの特別なケーキを焼いてね」
「任せとけ‼︎世界一美味いケーキ焼くよ‼︎」

あの時の浩太のホッとした、そして嬉しそうな笑顔が、彼からのクリスマスプレゼントだった。

あ、それから
世界一のケーキもね。季節は春だったけど(笑)

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2回目のクリスマスは、気の置けない女友達とパーティをした。自分の得意な料理を持ち寄って、

とあるマンションの一室で。

これは余談だけれど
この部屋の主は、恋愛とか結婚とかに何の期待も持っていないの……と常々言っていて、

代償としてマンションを買ったのよ〜〜とカラカラと笑っていた。

子供を連れてきた友人もいた。ご主人は社畜なのだそうだ。

「こんなに楽しいクリスマスは初めてよ誘ってくれてありがとう‼︎」

私も目一杯楽しんだし、参加した友人たちも幸せそうだった。
写真をたくさん撮って、浩太にLineした。

【楽しいクリスマスを過ごしています。今夜の主役のケーキも食べました。
クリスマスって、本当はパティシエさんに感謝する日だね


3年目の今年は、一緒にクリスマスを過ごそうと画策している。だってやっぱりクリスマスだもの。

恋人たちは一緒に過ごすべきよね?

私は25日の月曜日に有給を貰った。
そして23・24日の土日と合わせて3日間、浩太のお店でバイトすることにしたのだ。

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浩太のお店のスタッフとは顔なじみなので
「浩太を驚かせたいので、内緒にしててね」
と頼んでおいた。


ねぇ?知ってる?
ケーキのクリームって、熱に弱いから……パティシエの作業室に暖房は禁物なのよね。

なので浩太の好物のクラムチャウダーを、ジャーボットに入れて持っていこうと思っている。
少しでも、役に立ちたいもの。


12月早々、浩太からはすまなそうな声で電話があった。
「今年も寂しい思いをさせてごめん……」
「覚悟してたから大丈夫だよ。そんなに気にしないで」

本当は……去年までは、ここで少し落ち込んでいた。

そんな自分をちょっと可哀想だと思っていて、クリスマスを嫌いになりかけていた。

でも‼︎
今年はスゴク凄く楽しみ‼︎

クリスマスイブイブの朝、浩太はどんな顔で私を見るのかな?
驚くよね〜〜?

喜んでくれるかな??
うわぁ〜‼︎ワクワクするぅ〜〜‼︎


そんなわけで

今年のクリスマスが
今までで1番楽しみな私です

やっぱりクリスマスは恋人たちのものだよね

merry Christmas