10分で幸せ☆「昼」の恋愛小説~森川朔椰~

Posted on 2017/10/24 by おうちカフェスタイルマガジン

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年下の彼氏



夏のある日、失恋した。
なので友人たちにLINEした。
「遊んで〜〜!!」

友人たちはみな大人で、詮索するでもなく、色々と企画して連れ回してくれた。
まあ、察しはついていたのだろうが。

お祭り騒ぎもひと段落つきかけた頃、会社の後輩の『臣くん』から誘われた。

「爽子先輩僕、良いことがあったので奢ります」とのこと。


そこそこお洒落なイタ飯屋さんで聞いてみる。
「ねぇ?良いことって何??」
「何があったの?」
「やっぱ、それ聞きますよね(笑)」
「そりゃ、そうでしょ〜」

「好きな人がフリーになったんです」
「へ〜そうなんだ?」
「はい」
「どんな人なの、そのひと」

臣くんはちょっと困った顔で言った。
「爽子先輩です」
「え!!」
「先輩、鈍すぎます(苦笑)」
「え〜〜〜

「ごめん、知らなかった……」
「いいですよ。今までは伝えるつもりなかったですから、気づかなくて当たり前ですし」

失恋した私をみていたら、守りたくなったのだ……と臣くんは言った。

「僕は爽子先輩の恋人になろうとか、思っているんじゃないんです。

ただ、絆創膏みたいな存在になりたいなぁって……」

ちょっと胸の奥がジンワリした。


その日から、臣くんと時々デートしている。
カレカノじゃないけど、友人よりも親い感じで。
臣くんは優しいし、実はメガネ男子なのが好みだったりする。
私のメガネ男子好きは、結構有名らしい(笑)

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臣くんと会社帰りにカラオケにいく約束の日、臣くんからLINEがあった。
【メガネを家に忘れて来ました】
【ガッカリですか?】

こんな風に聞かれて、ガッカリとか返せる?
【大丈夫メガネなくても臣くんだよね?】
(知らなかった……伊達メガネだったのね)

そして、あまりの美声と上手さにショックを受けた。
この男(ひと)は、超お買得物件ではないか!!
心が何故かザワザワした。
その日からザワザワが止まらなくなった。


ザワザワしながら秋になった。

臣くんは昇進試験を受けるという。

「私に出来ることはある?」
「ん?どういうことですか?」
「試験勉強とかするの?力になれることとかあるかな?」
「爽子先輩は、いてくれるだけで力になります!」
「いやいや、例えば暫くは邪魔しないで…とか」

臣くんは私の目を真っ直ぐに見つめて言った。

「大丈夫、僕は落ちませんから!!」

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……私は《おちました》が……
その瞬間に
その瞬間から、臣くんが大切な人に。
本人にはまだ告白してないけれど笑)

今、そのタイミングを考えている。

取り敢えず、試験に受かったお祝いのオプションかな?\(//∇//)\


私が失恋したモト彼って、資格試験にチャレンジ中の人だったのよね。
8月に試験があって、12月に発表。
何科目かを毎年受けて合格してからじゃないと、資格が取れないらしくて。

会社帰りにスクールに通って、休みの日も勉強してた。

試験が8月だから、夏だって浮かれたりしないし、そもそもデートもままならなかった。

電話やメールも時間とか内容とか、気をつかってたし。
別れのきっかけは小さな誤解からだったけど、喧嘩すら逢って出来ないような環境に、嫌気がさしてしまって。


そんな訳で
『試験』トラウマの私には

「僕は落ちない」が最高の良薬だったのよね


何て言って告白しよ〜かなぁ?

臣くんの驚いた顔、楽しみだなぁ〜〜!!